台風21号や低気圧に伴う記録的な大雨で、千葉県、福島県で死亡した10人の内、半数の5人が水没した車内などで亡くなる「車中死」だったそうです。
読売新聞令和元年10月28日
避難する時の様々な事情はあるかとは思いますが、内閣府は原則的に避難する時は徒歩にするように求めています。
日常であれば、車等の移動手段は早くて安全でリスクが少ないと認識されていますが、
自然災害などが発生している状況では、状況は一変します。
まず、考えられるのは、道路の冠水です。
乗用車は水深30センチ程度の道でも時速30キロで走行すると、巻き上げる水がエンジンルームに入って停止する可能性があります(日本自動車連盟による)
万が一、水没した自動車内に閉じ込められたとして、ドアを開けて避難しようとしても、ドアは車外の水の高さと車内の水の高さが同じになるまで、開くことは困難です。
最近の車は、エンジンが止まるとパワーウィンドウも動かなくなる上に密閉性が高いので、車内外の水の高さが同じになるというのは、車外の水かさが高くなっていることが想像され、相当な
恐怖心で冷静な判断が取れない可能性もあります。
先に窓を開けておく又は、窓を割る道具を車内に置いておくことで、大切な命を守ることが出来る可能性もあります。
しかし、何よりも重要なのは、危険な状況に追い込まれない様にすること、
危険な状況になったとしても、冷静に対応できる準備をしておくこと
ではないでしょうか。
一般社団法人全日本防災計画協会は、より一層一人でも多くの方のお役に立てる様に活動して参ります。